面接のドタキャン後の連絡基本手順 — 10分後・当日・翌日の連絡文面
現場オペ

面接のドタキャン後の連絡基本手順 — 10分後・当日・翌日の連絡文面

/ 約9分 / 執筆: 株式会社Beta(ツバメAI面接 運営)

面接に来なかった応募者への対応を「10分後・当日・翌日」の3ステップで手順化し、各段階でそのまま使える連絡の要点(電話・メール・SMS)を示します。催促に見えない言い回しの注意点と、再設定の提案を1回だけにとどめる理由もあわせて説明します。

面接に応募者が来なかったとき、その場で何をすべきか迷うと、面接官の待ち時間が延び、応募者への連絡も後手に回ります。面接のドタキャンを減らす!応募直後から始める企業側の12の打ち手(以下「十二の打ち手記事」)が示した打ち手9・10・11を、この記事では「10分後・当日中・翌日まで」の3ステップとして1本にまとめ、各段階でそのまま使える連絡文面を示します。12の打ち手の全体像・5つの時間軸の一覧は十二の打ち手記事を参照してください。

1. この記事の位置づけ — 来なかった後の3ステップを扱う

十二の打ち手記事は、来なかった後の対応を打ち手9・10・11に分けて示しています。打ち手9は、前日に返信がない応募者への、当日朝の短い再確認です。打ち手10は、開始時刻から10分で連絡担当を決め、面接官の待ち時間の上限を決めることです。打ち手11は、翌日までの再設定提案です。ただし、いずれも1〜2文の要約にとどまり、具体的な文面までは示していません。

この記事では、打ち手9の再確認を送っても応募者が現れなかった場面を起点に、打ち手10・11の内容を「10分後・当日中・翌日まで」という1本の時系列に組み立て直し、各段階でそのまま使える連絡文面を添えます。

2. 10分後 — 誰が・何で連絡するかを決め、面接官を業務に戻す

開始時刻を過ぎても応募者が現れない場合、まず決めるべきは「誰が・何で連絡するか」です。編集部の目安は開始時刻から10分で、面接官はこの時点で業務に戻ってよく、以降の連絡は採用担当が引き取るという分担にします(一次調査に基づく数値ではありません)。

この判断基準が要る理由は、面接官の多くが採用以外の業務を兼任しているためです。十二の打ち手記事でも触れたとおり、採用担当者の72.4%は採用・人事以外の業務を兼任しています(Indeed Japan『「採用担当者の業務実態」に関する調査』2021年、n=1,647名)。介護施設の施設長や店舗の店長が面接官を務める場合も、この兼任構造は変わりません(本調査は職種別の内訳を公表していません)。上限を決めておかないと、応募者を待つ間ずっと現場の判断や人手が止まります。

上限を決める際に必要なのは2点だけです。1つは、10分を過ぎたら誰が連絡を引き継ぐかという担当者名です。採用担当が1人であれば本人、複数いれば当番制で決めておきます。もう1つは、面接官が連絡担当者にどう伝えるかという合図です。チャットで1行送る、共有シートに時刻を記録するなど、方法は問いません。合図がないと、面接官は「もう少し待つべきか」を毎回自分で判断することになり、待ち時間はなし崩しに延びます。

3. 当日中 — まず電話で折り返し、つながらなければメール・SMS

10分後の引き継ぎを受けて、採用担当はまず電話で折り返します。電話は応募者に最も早く届き、その場で状況を確認できる手段だからです。目的は面接を取り戻すことではなく、応募者が来られない事情を確認し、翌日の対応につなげることです。電話で話すときに注意する点は2つあります。1つは、来られなかった理由を問い詰めないことです。もう1つは、次の行動(翌日の再設定提案)をその場で約束しないことです。

電話で伝える内容は次のとおりです。

「◯◯株式会社の採用担当◯◯です。本日◯時より面接のお時間をいただいておりましたが、まだお越しでないためご連絡しました。今からでもお越しいただけますか。日程の変更をご希望でしたら、改めてご連絡をいただければ調整いたします。」

電話がつながらない場合は、同じ内容をメールで残します。

件名: 本日◯時面接の件でご連絡 ◯◯様 本日◯時より面接のお時間をいただいておりましたが、まだお越しでないため、念のためご連絡いたしました。 今からでもお越しいただける場合や、日程の変更をご希望の場合は、このメールにご返信いただくか、お電話(◯◯)にてご連絡ください。 ◯◯株式会社 採用担当 ◯◯

短く済ませたい場合は、SMSでも構いません。

◯◯様 本日◯時からの面接についてご連絡です。ご都合が変わられた場合は、このSMSまたはお電話(◯◯)にてお知らせください。 ◯◯株式会社 採用担当

電話に出なかった場合でも、メールかSMSの記録を残しておくと安心です。18〜28歳を対象にした調査では「メールに届いた大事な連絡を見落とした経験がある」が60.5%でした(ソーシャルデータバンク(Lステップ)『企業が採用にLINEを活用することに対する若者の意識調査2025』、n=1,000名。応募者側の受信実態を示す調査で、催促の効果を測ったものではありません)。メールだけでなくSMSも送っておくと、見落としのリスクをさらに減らせます。

4. 翌日まで — 再設定の提案は1回だけ、以降は追わない

「3.」で示した当日中の連絡に返信がなければ、翌日までに再設定の提案を1回だけ送り、それ以降は追いません。文面に「これ以上は連絡しない」ことを添えておくと、応募者側も返信の要否を判断しやすくなります。

◯◯様 昨日は◯時より面接のお時間をいただく予定でしたが、ご連絡が取れずにおりました。 もしよろしければ、改めて別の日程で面接の機会を設けることもできます。ご希望があれば、このメールにご返信ください。 恐れ入りますが、ご返信がない場合はこちらからのご連絡は控えさせていただきます。 ◯◯株式会社 採用担当 ◯◯

提案を1回に限る理由は、往復を増やすほど応募者の熱量が下がりやすいという構造にあります。営業の調査ですが(株式会社リコー『営業の日程調整業務に関する実態調査』2026年、B2B営業担当者n=312名。日程調整ツールベンダーの自社調査で、採用ではなく営業の日程調整が対象)、日程調整の往復回数別に、待ち時間で機会損失(熱量の低下・他社への流出)を感じた割合は1〜2往復で約44.5%、3〜4往復で66.1%、5〜6往復で83.4%と、往復が増えるほど上がっています。採用の無断キャンセル後の再設定でも同じ構造と考え、提案は1回にとどめ、追加の催促で往復を増やさない設計にします。再設定後に実際に面接が実施される割合を示す一次調査は見つかっていないため、効果の数値は示しません。

翌日を過ぎても返信がなければ、その面接は無断キャンセルとして記録します。件数の数え方・月次の集計は、十二の打ち手記事の該当箇所とその先の記事が扱う領域です。

5. 3ステップをフローにする — 誰が何を担当するか

ここまでの3ステップを、誰が・いつ・何をするかの1枚の表にまとめます。

ステップ タイミング 担当 すること
10分後 開始時刻から10分経過した時点 面接官→採用担当 面接官は業務に戻る。連絡の担当を採用担当に引き継ぐ
当日中 10分後の引き継ぎから当日中 採用担当 まず電話で折り返す。つながらなければメール・SMSで連絡する
翌日まで 当日返信がなければ翌日まで 採用担当 再設定の提案を1回だけ送る。以降は追わない

面接官が担うのは「10分待って引き継ぐ」判断だけです。それ以降の連絡はすべて採用担当が担い、面接官は現場の業務に戻れます。この分担が崩れやすいのは、面接官と採用担当が同一人物(施設長・店長が両方を兼ねる場合)のときです。その場合も、10分を過ぎたら「この応募者への対応はいったん保留し、当日中にまとめて連絡する」と決めておくと、待ち時間が現場の負担として積み上がりません。

面接に来なかった後の「10分後・当日中・翌日まで」の3ステップで、面接官と採用担当のどちらが何を担当するかを示したフロー図
面接に来なかった後の「10分後・当日中・翌日まで」の3ステップで、面接官と採用担当のどちらが何を担当するかを示したフロー図

6. 来なかった後の対応を点検する

3ステップが実際に機能しているかは、2つの視点で点検できます。1つは、「3.」で示した当日中の事実確認連絡で応募者と連絡が取れた割合です。もう1つは、「4.」で示した翌日の再設定提案への返信率です。いずれも効果を示す公開調査は見つかっていないため、「◯%が返信する」といった数値は示せません。自社の記録を毎月つけ、前月・前年と比べる材料として使ってください。

来なかった件数をどう数え、無断キャンセル率として毎月追うかは、十二の打ち手記事が示す考え方に委ねます。3ステップのうちどこが機能していないかが分かれば、次に打つ手も見えてきます。

よくある質問

面接に来なかった応募者には、いつ・どう連絡すればよいですか?

開始時刻から10分待っても現れなければ、まず連絡担当を決めます。面接官は業務に戻り、以降の連絡は採用担当が引き継ぎます。採用担当はまず電話で折り返し、つながらなければメール・SMSで連絡します。催促に見える言い回しは避けます。

再設定の提案は何回まで送ってよいですか?

編集部の目安は1回までです。当日中の連絡に返信がなければ、翌日までに「別の日程でも面接できます」と1回だけ提案し、返信がなければ追いません。往復を増やさないほど応募者の熱量が下がりにくいという考え方に基づいています(この考え方は採用ではなく営業の日程調整データからの類推です)。

面接官はいつまで待てばよいですか?

編集部の目安は開始時刻から10分です(一次調査に基づく数値ではありません)。10分を過ぎたら面接官は業務に戻り、以降の連絡は採用担当が引き取るという分担を、あらかじめ決めておくことを勧めます。

出典

  1. Indeed Japan「『採用担当者の業務実態』に関する調査」2021年。企業の人事・人材採用担当者1,647名、2021年10月22日〜11月2日。 https://jp.indeed.com/news/releases/20211221_2
  2. ソーシャルデータバンク株式会社(Lステップ)「企業が採用にLINEを活用することに対する若者の意識調査2025」。全国18〜28歳男女1,000名、2025年8月25日〜9月1日。LINE配信ツールベンダーの自社調査。学生・応募者側の受信実態の調査で、企業の送信効果を示す一次ではない。 https://linestep.jp/2025/09/22/survey-recruit/
  3. 株式会社リコー「営業の日程調整業務に関する実態調査」2026年。全国のB2B営業担当者312名、2026年3月12日〜13日、インターネット調査(マクロミル調べ)。日程調整ツールベンダーの自社調査で、採用ではなく営業の日程調整が対象。往復回数別の機会損失経験率は同社ブログ掲載分で、往復回数別の値の母数はブログに記載なし。「約44.5%」は原文の表記。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000043114.html / https://businesscloud.ricoh.com/blog/sales-dx/scheduling-survey-report/