面接のドタキャンを減らす!応募直後から始める企業側の12の打ち手
現場オペ

面接のドタキャンを減らす!応募直後から始める企業側の12の打ち手

/ 約24分 / 執筆: 株式会社Beta(ツバメAI面接 運営)

面接のドタキャン・無断キャンセルは当日の運ではなく、応募直後から前日までの段取りで決まります。企業側が打てる12の打ち手を5つの時間軸に並べ、費用ゼロで今日できるものと仕組みが要るものに分け、公開調査の数値と無断キャンセル率の計算式を添えます。

面接のドタキャンを「当日の運」として扱っている限り、件数は減りません。この記事では、応募直後から来なかった後までの5つの時間軸に、企業側が打てる12の打ち手を並べ、費用ゼロで今日できるものと仕組みが要るものに分けて示します。採用担当の方も、面接を担当する施設長・店長の方も、自社がどの時間軸で手を打てていないかを確認できます。段取り全体の点検は採用効率化の第一歩!応募から一次面接までを効率化するための20項目を参照してください。

1. 面接のドタキャンはどこで決まるか — 公開数値と12の打ち手の全体図

この記事では、面接の前日・当日の取りやめを、連絡の有無を問わず「ドタキャン」と呼びます。そのうち応募者から連絡がなかったものが「無断キャンセル」です。調査名に含まれる「辞退」は引用としてのみ表記し、地の文では「面接前の離脱」と書きます。

企業側の経験率から見ます。中途採用を実施した企業への調査(エン・ジャパン『「中途採用の選考辞退」実態調査』2024年、n=293社)では、面接前日・当日のドタキャンを経験した企業が52%、そのうち「連絡なし」が83%で、2018年比10ポイント増でした。採用担当者の74.9%が応募者と連絡が取れなくなる「ゴースティング(ghosting)」を経験し、内訳に「面接のドタキャン」40.7%が含まれます(Indeed Japan『「採用担当者の業務実態」に関する調査』2021年、n=1,647名)。

率で見ると、直近1年に中途採用実績のある企業1,333件の面接無断キャンセル率は全体平均11.1%でした(マイナビ『中途採用状況調査2021年版(2020年実績)』2021年1月調査)。この率は年版ごとに変わります。翌年版では全体9.0%(前年から2.1ポイント減)で、従業員規模別に50名以下20.8%、51〜300名7.9%、301〜1,000名11.3%、1,001名以上6.1%と、50名以下が突出して高い結果でした(マイナビ『中途採用状況調査2022年版(2021年実績)』2022年1月調査、集計母数1,091件)。最新値は5.4%(2024年実績7.4%。マイナビ『中途採用状況調査2026年版(2025年実績)』2025年12月調査)ですが、面接設定者数の平均と無断キャンセル数の平均から算出しており、2022年版までとは算出法が異なるため、単純な時系列比較はできません。

次に、離脱がいつ決まっているかです。アルバイト求職者への調査(エン・ジャパン『バイト面接のキャンセル事情』2019年、n=2,694名)では「企業との連絡から面接前日まで」47%、「面接日当日」29%で、転職者への最新の調査では、離脱を決めたタイミングの最多は「面接連絡後から日程決定まで」42%です(エン・ジャパン『転職活動における「面接・面接辞退」実態調査』2025年、n=1,171名、複数回答)。

当日の分も運ではありません。連絡なしの当日キャンセルの理由の内訳(エン・ジャパン 2019年、バイト面接のキャンセル事情)を見ると、前日の連絡と当日の導線で減らせる余地がある型が含まれています。数値は「4.」で示します。

12の打ち手を時間軸に並べたのが次の表です。区分の「ゼロ」は費用ゼロで今日できるもの(文面・ルール・表計算1枚)、「仕組み」はツール・体制・外部サービスが要るものです。根拠は一次確認できた公開調査があるものだけ書き、ないものは「—」としています。

# 時間軸 打ち手 区分 根拠
1 応募直後〜24時間 応募から24時間以内に、人の名前で初回連絡をする(自動返信は数えない) ゼロ エン・ジャパン 2017年(待てる期間「2〜3日以内」70%)/ダトラ 2023年(n=111。遅いと感じた人の「志望度低下」86.4%)/doda 2020年(n=298。離脱理由1位「再考し志望度が低いと感じた」37.7%)
2 応募直後〜24時間 応募者が選べる候補日を複数出し、面接日を応募から7日以内に置く(10日を超えない) ゼロ ダトラ 2023年(「遅い」と感じる日数の最頻「10日〜2週間未満」40.7%)/アイシス 2025年(新卒採用担当 n=437。日程調整の理想「当日中・翌日中」71.2%)/マイナビ 2022年版(応募から面接まで平均11.7日)
3 応募直後〜24時間 応募から面接までの間を空けない仕組みを持つ(面接官の固定枠・当番制・応募直後の一次面接) 仕組み —
4 日程確定時 確定通知に所要時間・面接官名・場所・持ち物・変更方法の5点を入れる ゼロ エン・ジャパン 2015年(前日までの離脱理由1位「再考し、仕事内容や条件が希望と異なると判断」45%)
5 日程確定時 確定通知を2つの手段で送る(メールを基本に、SMS・LINE・電話のいずれか) ゼロ(自動送信は仕組み) エン・ジャパン 2017年(希望手段「メール」91%)/エン・ジャパン 2019年(応募先の対応。印象が上がった場面「電話」38%)/学情 2020年(新卒 n=853。「メールのように見逃す心配がない」53.4%)
6 日程確定時 「行けなくなったときの連絡先・方法」を確定時点で明示する ゼロ エン・ジャパン 2024年(ドタキャンのうち「連絡なし」83%)
7 前日 前日リマインドを決めた時刻・手段で送り、送った記録を残す(面接官側にも前日確認する) ゼロ(自動送信は仕組み) —(効果の一次調査なし。文脈: エン・ジャパン 2019年(バイト面接のキャンセル事情)の連絡なし当日キャンセル理由「忘れていた」12%、複数回答)
8 前日 リマインドに逃げ道(変更・キャンセルの窓口と一言)を付ける ゼロ エン・ジャパン 2024年(「連絡なし」83%、2018年比10pt増)/エン・ジャパン 2019年(連絡なし当日理由「緊張して行くのが怖くなった」17%、複数回答)
9 当日 前日に返信がない応募者にだけ、当日朝に短文で再確認する ゼロ —
10 当日 開始時刻から30分で「誰が・何で」連絡するかを決め、面接官の待ち時間の上限を決める ゼロ —(文脈: Indeed Japan 2021年の採用担当の兼任72.4%)
11 来なかった後 再設定の提案は翌日までに1回だけ。以降は追わない ゼロ —
12 来なかった後 原因を分類して記録し、無断キャンセル率を毎月同じ定義で数える ゼロ(表計算1枚) マイナビ 2021年版(11.1%)/エン・ジャパン 2024年(対策実施率 1〜49名45%・1,000名以上78%)

応募直後から来なかった後までの5つの時間軸に並べた、面接のドタキャンを減らす12の打ち手の全体図
応募直後から来なかった後までの5つの時間軸に並べた、面接のドタキャンを減らす12の打ち手の全体図

12のうち11は費用ゼロで始められ、仕組みが要るのは打ち手3だけです(5と7は自動化する場合のみ仕組み)。根拠が付いたのは1・2・4・5・6・8・12の7つで、残り5つは根拠のない数値を置かずに手順だけを示します。

2. 【応募直後〜24時間】起きる前に決まっている

狙いは、応募直後の熱量が落ちる前に人が連絡し、面接日までの間を短くすることです。

打ち手1: 応募から24時間以内に、人の名前で初回連絡をする。 自動返信は数えません。アルバイト求職者への調査(エン・ジャパン『応募した仕事先からの連絡事情』2017年、n=3,402名)では、応募後に連絡を待てる期間は「2〜3日以内」の合計が70%でした。遅れると、面接設定が「遅い」と感じた転職者のうち86.4%が「志望度が低下した」と答えています(ダトラ『中途人材の面接設定に関する実態調査』2023年、n=111名。採用支援ベンダーの自社調査で母数が小さい点に注意)。面接前の離脱の理由1位も「応募後に再考し、志望度が低いと感じた」37.7%です(doda人事ジャーナル編集部『面接に関するアンケート調査』2020年、n=298名)。24時間という区切りは編集部の目安で、直接の根拠となる調査はありません。

打ち手2: 応募者が選べる候補日を複数出し、面接日を応募から7日以内に置く。 離脱を決めたタイミングの最多が「面接連絡後から日程決定まで」42%(エン・ジャパン 2025年)だったとおり、日程が決まるまでが長いほど離脱の余地が広がります。求職者が面接設定を「遅い」と感じる日数は「10日〜2週間未満」40.7%が最頻ですが、1週間未満で遅いと感じる人もいます(ダトラ 2023年)。一方、企業側の実態は応募から面接まで平均11.7日です(マイナビ 2022年版。WEB面接・対面とも同じ日数。2025年実績は12.1日)。新卒採用担当の理想は日程調整「当日中」「翌日中」の合計71.2%でした(アイシス『「面接日程調整」に関する調査』2025年、n=437名。新卒採用の担当者が対象)。10日を上限に、7日以内に面接日を置けているかを見てください。

打ち手3: 応募から面接までの間を空けない仕組みを持つ。 打ち手2を毎回守るには、面接官の予定を応募が来てから聞く形では間に合いません。面接官の固定枠を週単位で先に押さえる、当番制にする、といった体制のほか、応募直後にAIで一次面接を実施する方法もあります(当社のツバメAI面接など)。効果を示す公開調査は見つかっていないため根拠は付けず、応募日から面接日までの日数を毎月記録して7日以内に収まっているかを確認することを勧めます。

詳しくは

近日公開 ドライバー採用は応募当日に動く — 物流の初動で差がつく4つの段取り

3. 【日程確定時】期待値をそろえる

確定通知は、応募者が当日「行けるかどうか」を判断する材料です。

打ち手4: 確定通知に所要時間・面接官名・場所・持ち物・変更方法の5点を入れる。 2015年時点の調査では、前日までに離脱した理由の1位は「面接前に再考し、仕事内容や条件が希望と異なると判断した」45%でした(エン・ジャパン『面接前の辞退(ドタキャン)について』2015年、求職者n=4,789名)。所要時間や面接官、当日の流れを先に伝えておくと、当日に「思っていたのと違う」と判断される余地が減ります。

打ち手5: 確定通知を2つの手段で送る。 受け取りやすい手段と印象が動く手段は違います。アルバイト求職者の希望手段は「メール」91%(エン・ジャパン 2017年)である一方、応募先の対応で印象が上がった内容の1位は「連絡が早かった」51%で、その場面は「電話」38%が最多でした(エン・ジャパン『6割が「アルバイト応募先の対応によってイメージが変わった」』2019年、n=2,070名)。就職活動中の学生への調査でも、LINEを使いたい理由に「メールのように見逃してしまう心配がないから」53.4%が挙がっています(学情『22卒コミュニケーションツールに関する調査』2020年、n=853名。新卒が対象)。メールで記録を残し、SMS・LINE・電話のいずれかで届いたことを確かめる組み合わせが基本です。

打ち手6: 「行けなくなったときの連絡先・方法」を確定時点で明示する。 ドタキャンのうち「連絡なし」が83%(エン・ジャパン 2024年)という数値は、裏返せば、連絡すればよい先と方法が応募者に見えていない可能性を示しています。「ご都合が変わった場合は、電話◯◯またはメール◯◯へ、前日◯時までにご連絡ください。日程の変更もできます」の1文で、無断の一部は連絡ありに変わる余地があります。

4. 【前日】思い出させる・逃げ道を付ける

前日リマインドが当日のキャンセルをどれだけ減らすかを示す公開調査は見つかっていないため、「◯%削減」といった効果の数値は書きません。ただし、連絡なしの当日キャンセルの理由(複数回答)に「面接を忘れていた」12%、「時間に間に合わなかった」26%、「いざとなると緊張してしまい、行くのが怖くなってしまった」17%が含まれる(エン・ジャパン『バイト面接のキャンセル事情』2019年、アルバイト求職者n=2,694名)ことから、前日の連絡と逃げ道が効く型があることは分かります。

打ち手7: 前日リマインドを決めた時刻・手段で送り、送った記録を残す。 「送ったか・返信があったか」を応募者ごとに記録すると、当日来なかった応募者を「前日に届いていたか」で分けて数えられ、翌月の改善につながります。面接官側にも前日に確認を入れ、企業都合の変更をゼロにしてください。自動送信は仕組みになりますが、まずは手で送って記録するところから始められます。

打ち手8: リマインドに逃げ道を付ける。 「行けなくなった場合はここへ」の連絡先と、日程を変えられる旨の一言をリマインドの末尾に入れます。確定通知(打ち手6)に書いてあっても、前日に届く文面で改めて目に入ることに意味があります。「緊張して怖くなった」17%の型を連絡ありに変えるためです。文面は次の5行で足ります。

◯◯様 明日◯月◯日(◯)◯時から、◯◯(場所)で面接のお時間をいただいています。所要時間は約◯分、担当は◯◯です。 持ち物: ◯◯ ご都合が変わった場合は、当日◯時までに電話◯◯またはメール◯◯へご連絡ください。日程の変更もできます。 ◯◯株式会社 採用担当 ◯◯

前日リマインドに入れる5要素と、変更・キャンセルの連絡先を示す逃げ道の一言の配置
前日リマインドに入れる5要素と、変更・キャンセルの連絡先を示す逃げ道の一言の配置

5. 【当日】30分の手順を決めておく

当日の2つは数値の根拠がなく手順の話です。目的は、面接官ごとの対応のばらつきをなくし、面接官の待ち時間を守ることです。

打ち手9: 前日に返信がない応募者にだけ、当日朝に短文で再確認する。 前日の記録(打ち手7)で返信のない応募者を抽出し、「本日◯時にお待ちしています。ご都合が変わった場合は◯◯へ」の短文を1通だけ送ります。催促の色を出さない文面にしてください。

打ち手10: 開始時刻から30分で「誰が・何で」連絡するかを決め、面接官の待ち時間の上限を決める。 30分は編集部の目安です。採用担当者の72.4%は採用・人事以外の業務を兼任しています(Indeed Japan 2021年)。施設長や店長が面接官を兼ねる場合、待ち時間の上限がないと現場の業務に戻れません。上限を過ぎたら面接官は業務に戻り、以降の連絡は採用担当が引き取る、という分担まで決めてください。

6. 【来なかった後】1回だけ提案し、数える

打ち手11: 再設定の提案は翌日までに1回だけ。以降は追わない。 当日の連絡(打ち手10)につながらなかった応募者には、翌日までに「別の日程でも面接できます」と1回だけ提案し、返信がなければ追いません。再設定後の面接実施率を示す公開調査は見つかっていないため、回数と期限は編集部の目安です。決めておかないと担当者ごとに追い方が変わり、無断キャンセルの記録が不ぞろいになります。

打ち手12: 原因を分類して記録し、無断キャンセル率を毎月同じ定義で数える。 計算式は次のとおりです。

無断キャンセル率 = 連絡なしで実施されなかった面接数 ÷ 面接確定数
(事前に連絡があった変更・取りやめは「変更率」として別に数える)

分母は「日時が確定し、応募者に通知した面接の数」で、候補日を送っただけの人は含みません。分子はそのうち応募者から連絡がないまま実施されなかった数です。事前に連絡があった変更・取りやめ(応募者都合の連絡)は、分子にも分母の減算にも入れず「変更率」として別に数えます。企業都合で日程を変更した場合は、この「変更率」には計上しません。混ぜると、打ち手6・8で「無断」が「連絡あり」に変わった効果が見えなくなります。面接確定数は、実施数と連絡なし不実施と事前連絡あり変更・取りやめの合計です。日程を変更して実施した面接は、変更1件・実施1件として数えます。

無断キャンセル率の計算式(分母は面接確定数、分子は連絡なしで実施されなかった面接数、事前連絡ありの変更は別計上)
無断キャンセル率の計算式(分母は面接確定数、分子は連絡なしで実施されなかった面接数、事前連絡ありの変更は別計上)

前述の11.1%(マイナビ 2021年版)は調査の設問で定義された率で、上の式と一致するとは限りません。他社と比べるより、自社の率を同じ定義で毎月数えて前月・前年と比べる方が役に立ちます。月次の記録表は次の形で足ります。

月 面接確定数(分母) 実施数 連絡なし不実施(分子) 事前連絡あり変更・取りやめ(別計上) 無断キャンセル率 原因の内訳(本人に聞けた場合のみ)
2026年10月 __件 __件 __件 __件 __% 他社決定_/条件が合わない_/日時の勘違い・忘れ_/体調・都合_/連絡つかず不明_
2026年11月 __件 __件 __件 __件 __% 同上

原因は打ち手11の連絡で本人から聞けた場合だけ記録し、聞けなかった分は「不明」のままにします。中途採用の離脱対策を実施している企業は従業員1〜49名で45%、1,000名以上で78%と、小規模ほど低い状態です(エン・ジャパン 2024年、n=293社)。表計算1枚で始められるので、対策の第一歩は数えるところからでかまいません。

損害賠償の請求可否はこの記事では詳しく扱いません。一般に面接段階では労働契約が成立しておらず、弁護士ドットコムの相談事例(2019年・2020年)でも回答した弁護士は請求は難しいとしています。個別の事案は専門家に確認してください。

詳しくは

近日公開 面接のドタキャンに損害賠償は請求できるか — 企業側が知る3つの現実と代替策

7. 業種で優先順位はどう変わるか・最初にやる打ち手の決め方

無断キャンセル率は業種で差があり、流通・小売・フードサービス20.3%、運輸・交通・物流・倉庫13.2%に対し、医療・福祉・介護は5.2%でした(マイナビ 2022年版)。12の打ち手は業種を問わず使えますが、誰が面接官かによって、本部で決める項目と現場で決める項目の分け方が変わります。施設長が面接官を務める介護施設では、打ち手3(面接枠)と10(待ち時間の上限)は施設ごとに決め、4〜8の文面は法人本部で1つ作って配る方が施設長の負担が増えません。店長が面接官を務める多店舗のアルバイト採用では、1・9・10のように「その日に動く」項目を店長が、4〜8の文面と12の記録を本部が担うと運用が続きます。

詳しくは

近日公開 介護施設の面接ドタキャンを減らす — 施設長が面接官のときの5つの段取り

詳しくは

近日公開 アルバイト面接に来ない応募者を減らす — 店長が当日までにやる7つのこと

最初の1手は、次の順で決めます。

  1. 打ち手12(数える)ができていなければ12です。数えていない状態では、ほかの11を打っても効果が分かりません。まず1か月、上の記録表を埋めてください。
  2. 12ができていて打ち手1(24時間以内の初回連絡)ができていなければ1です。初回連絡の遅れは以降のすべての時間軸に効きます。
  3. どちらもできていれば打ち手8(逃げ道)です。文面に1文足すだけで、翌月から「連絡なし」と「連絡あり」の比率が動いたかを記録表で確認できます。

抜けが応募受付や日程調整の側にある場合は、20項目のチェックリストで段取り全体を点検してください。

12の打ち手の一覧(コピー用)

印刷や表計算ソフトへの貼り付け用です。区分と根拠は「1.」の表を参照してください。

# 時間軸 打ち手
1 応募直後〜24時間 応募から24時間以内に、人の名前で初回連絡をする
2 応募直後〜24時間 選べる候補日を複数出し、面接日を応募から7日以内に置く
3 応募直後〜24時間 応募から面接までの間を空けない仕組みを持つ
4 日程確定時 確定通知に5点(所要時間・面接官名・場所・持ち物・変更方法)を入れる
5 日程確定時 確定通知を2つの手段で送る
6 日程確定時 行けなくなったときの連絡先・方法を明示する
7 前日 リマインドを決めた時刻・手段で送り、記録を残す
8 前日 リマインドに逃げ道を付ける
9 当日 前日に返信がない応募者にだけ、当日朝に再確認する
10 当日 30分で誰が何で連絡するかと、待ち時間の上限を決める
11 来なかった後 再設定の提案は翌日までに1回だけ
12 来なかった後 原因を記録し、無断キャンセル率を毎月同じ定義で数える

よくある質問

面接のドタキャン率の平均はどのくらいですか?

直近1年に中途採用実績のある企業1,333件の調査では、面接無断キャンセル率の全体平均は11.1%でした(マイナビ『中途採用状況調査2021年版(2020年実績)』2021年1月調査)。翌年版(2021年実績)では9.0%、算出法の異なる2026年版では5.4%です。この率は年版ごとに変わり、定義も調査ごとに異なります。企業側の別の調査では、面接前日・当日のドタキャンを経験した企業が52%、そのうち連絡なしが83%です(エン・ジャパン 2024年、n=293社)。自社の率は、分母を面接確定数、分子を連絡なしで実施されなかった数として毎月数えてください。

面接に来なかった応募者に連絡すべきですか?

開始時刻から30分たった時点で当日中に1回、翌日までに再設定の提案を1回、の2回までを勧めます。それ以降は追いません。回数と期限は編集部の目安で、再設定後の面接実施率を示す公開調査はありません。連絡の目的は面接を取り戻すことより、原因を記録して翌月の段取りに反映することにあります。

面接のドタキャンで損害賠償は請求できますか?

断定はできませんが、面接段階では労働契約が成立しておらず、弁護士ドットコムの相談事例(2019年・2020年)でも回答した弁護士は請求は困難としています。実務では、請求を検討する時間を12の打ち手のうち抜けている時間軸の見直しに使う方が現実的です。個別の事案は専門家に確認してください。

出典

  1. エン・ジャパン「『中途採用の選考辞退』実態調査ー『人事のミカタ』アンケートー」2024年。『人事のミカタ』利用企業で直近1年以内に中途採用を実施した293社、2024年6月11日〜7月9日。 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/38339.html
  2. Indeed Japan「『採用担当者の業務実態』に関する調査」2021年。企業の人事・人材採用担当者1,647名、2021年10月22日〜11月2日。 https://jp.indeed.com/news/releases/20211221_2
  3. 株式会社マイナビ「中途採用状況調査2021年版(2020年実績)」2021年1月調査。直近1年に中途採用実績のある企業の人事担当者1,333件、2021年1月14日〜20日。 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20210317_3787/
  4. 株式会社マイナビ「中途採用状況調査2022年版(2021年実績)」2022年1月調査。従業員3名以上の企業で2021年に中途採用業務を担当した人事担当者1,400件、2022年1月21日〜24日。面接無断キャンセル率(全体・従業員規模別・業種別)は面接設定数・内定者数がともに1人以上の1,091件で集計(報告書p.53)、応募から面接までの平均日数はp.40〜41。 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20220407_25952/
  5. エン・ジャパン「『エン 人事のミカタ』面接前の辞退(ドタキャン)について」2015年。企業196社(2015年3月25日〜4月15日)、『エン転職』ユーザー4,789名(2015年4月8日〜16日)。離脱の時期と理由は求職者側の回答。 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2015/2968.html
  6. エン・ジャパン「バイト面接のキャンセル事情を発表」2019年。『エンバイト』利用ユーザー2,694名、2018年11月20日〜12月19日。 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/16155.html
  7. エン・ジャパン「転職活動における『面接・面接辞退』実態調査ー『エン転職』ユーザーアンケートー」2025年。『エン転職』ユーザー1,171名、2025年11月4日〜30日。辞退を決めたタイミングは複数回答。 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2025/44077.html
  8. エン・ジャパン「応募した仕事先からの連絡事情ー『エンバイト』ユーザーアンケート集計結果発表ー」2017年。『エンバイト』利用の20代〜40代3,402名、2017年2月23日〜3月22日。 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2017/3514.html
  9. 株式会社ダトラ「中途人材の面接設定に関する実態調査」2023年。過去1年以内に転職した111名、2023年3月3日〜4日。採用支援ベンダーの自社調査。「志望度が低下」86.4%の分母は「遅い」と感じた81名。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000033208.html
  10. doda人事ジャーナル編集部「面接に関するアンケート調査」2020年。20代・30代の会社員298名、2020年2月3日〜6日。 https://www.dodadsj.com/content/200327_decline/
  11. 株式会社アイシス「『面接日程調整』に関する調査」2025年。直近3年以内に新卒採用を経験した採用担当者437名、2025年11月7日。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000086226.html
  12. エン・ジャパン「6割が『アルバイト応募先の対応によってイメージが変わった』ー『エンバイト』ユーザーアンケート集計結果発表ー」2019年。『エンバイト』利用ユーザー2,070名、2019年1月24日〜2月20日。 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/16663.html
  13. 株式会社学情「22卒コミュニケーションツールに関する調査」2020年。「あさがくナビ2022」サイト来訪者(2022年3月卒業予定の大学生・大学院生)853名、2020年7月16日〜28日。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000548.000013485.html
  14. 弁護士ドットコム 相談「面接をキャンセルは業務妨害にあたるか」2019年4月9日(弁護士2名回答)/「面接キャンセルによる企業からの損害賠償について」2020年10月1日(弁護士1名回答)。個別相談への回答であり裁判例ではない。 https://bbs.bengo4.com/questions/784870/ / https://bbs.bengo4.com/questions/960390/
  15. 株式会社マイナビ「中途採用状況調査2026年版(2025年実績)」2026年3月。従業員3名以上の企業で中途採用業務を担当し採用費用の管理・運用に携わる人事担当者1,500名、2025年12月17日〜22日。面接無断キャンセル率(2025年5.4%・2024年7.4%。面接設定者数の平均と無断キャンセル数の平均から算出)は報告書PDF p.34、応募から面接までの平均日数(12.1日)はp.74。 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260327_109053/