求人を出しても応募が来ない — 止まっている場所を数字で見つける
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求人を出しても応募が来ない — 止まっている場所を数字で見つける

/ / 約16分 / 執筆: 株式会社Beta(ツバメAI面接 運営)

求人を出しても応募が来ないとき、表示回数・閲覧・応募・応募後の連絡の4段階で数字を拾い、同じ媒体の他の求人や先月と比べて止まっている場所を見つける診断シートを示します。目安値は中立の調査が無いため相対比較で組み、数字が出ない媒体の代わりも添えます。

求人を出しているのに応募が来ないとき、直す場所は、求人が見られていないのか、見られているのに応募されないのか、応募は来ているのに連絡の段階で離れているのかで変わります。この記事では、表示回数・閲覧・応募・応募後の連絡の4段階で数字を拾い、同じ媒体の他の求人や先月と並べて、止まっている場所を見つける診断シートを示します。アルバイトや求人が集まらない、という悩みを、直す順番に落とすための道具です。

目安値(何件なら良いという基準)は、中立の調査が見つからなかったため、自社の求人同士の比較で組みます。表示回数やクリック数が管理画面に出ない媒体もあるので、取れる数字で代わりを置く書き方にしています。応募が来たあとの初動は応募から24時間以内に初回連絡!応募者対応の手順表と文面3種にまとめています。

1. 市場の数字では分からない — 応募が来ない理由は自社の求人の数字で見る

人手不足や採用難を感じる企業は、統計でも珍しくありません。厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」(2026年10月2日公表)では、有効求人倍率(全国・季節調整値)は1.18倍で、求職者1人に対して求人が1.18件の状況です。アルバイト採用に携わった会社員1,500人への調査(マイナビ『アルバイト採用活動に関する企業調査 2025年』2025年12月調査)では、採用の印象が「厳しくなった」が47.0%で、過去5年で最高でした。帝国データバンク『人手不足に対する企業の動向調査』(2026年4月調査、有効回答10,538社)では、非正社員が不足の企業は28.3%、飲食店は59.1%です。

これらは需給や担当者の実感を示す数字で、自社の求人が見られているか、応募されているかは説明しません。応募が来ない理由は、市場の数字ではなく、自社の求人が応募までに通る段階のどこで止まっているかで探します。

応募までの道のりは、次の4段階に分けられます。

  • 表示: 求人が検索結果や一覧に出る
  • 閲覧: 求職者が求人を開く
  • 応募: 開いた人が応募を決める
  • 応募後の連絡: 応募者と連絡がつき、やりとりが成立する

どの段階で止まっても、見え方は「応募が来ない」です。直す場所は段階ごとに違うので、先に数字で段階を絞ります。

2. 診断シート — 段階ごとに見る数字と、出ないときの代わり

次の表が診断シートです。この4段階の分け方も、これから示す比較相手と読み方も編集部の整理で、この形そのものを測った中立の調査は見つかっていません。管理画面で見られる数字は媒体ごとに違い、表示回数やクリック数が出ない媒体もあります。どの数字が出るかは各媒体の管理画面または担当者に確認してください(媒体別の項目は確認できていません)。

段階 見る数字 出ないときの代わり 比較相手より低いときに疑うこと(編集部の整理)
1 表示 表示回数(求人が検索結果や一覧に出た回数) 閲覧数で代用する。どちらも出ないときは、求職者と同じ条件(職種名・勤務地)で媒体を検索し、自社の求人が何ページ目の何番目に出るかを、同じ曜日に記録する 掲載枠・掲載期間、職種名と勤務地の書き方、出し先
2 閲覧 クリック数(閲覧数)と、クリック率=クリック数÷表示回数 表示回数が出ないときは、クリック数だけを比較相手と並べる 一覧に出る部分(職種名・勤務地・給与・写真)
3 応募 応募数と、応募率=応募数÷クリック数 クリック数が出ないときは、応募数だけを並べる。電話・来店・問い合わせフォームなど媒体を通さない応募も自分で数えて足す 開いたあとに読む内容(仕事内容・勤務地・シフト・交通費・給与・休日)
4 応募後の連絡 応募日時と、やりとりが成立した日時の差 自分で記録する(応募日時とやりとりが成立した日時の2列) 連絡の担当・手段・速さ

比較相手は、次の順に選びます。

  1. 同じ媒体に出している他の求人(同じ期間・同じ掲載日数にそろえる)
  2. 同じ求人の先月(掲載日数をそろえる)

求人が1本しかなければ、2が比較相手です。

読み方は1つです。上の段階から順に、自社の数字を比較相手と並べ、最初に明らかに低い段階を探します。最初に低くなった段階が、止まっている場所の候補です。 明らかな差かどうかは、比較相手と並べて、はっきり違いが見えるかで判断します。何割低ければ、という基準を示した中立の調査は見つかっていません。

取れる数字によって、分けられる範囲が変わります。

  • 表示も閲覧も取れるとき: 段階1〜3を分けられます
  • 表示が取れず、閲覧と応募が取れるとき: 閲覧数が低いと、段階1と2を分けられません。一覧に出る部分(段階2)は書き直しが軽いので先に直し、変わらなければ出し先(段階1)を見ます
  • 応募数しか取れないとき: 段階1〜3を分けられません。求職者と同じ画面で自社の求人を検索して見え方を確認し、応募者に「どこで求人を見たか」を聞いて補います

差が小さいときは、判断を急がないでください。ベンダーの実測データでは、ベンダー自身の定義による応募率(定義の記載なし)が暦月で最大1.6倍変動した例があります(Shake、DXマガジン2026年10月19日掲載。同社の分析全体は支援先107社で、分析対象の業種範囲の記載なし。ベンダーの自社データ)。月が違うだけで数字が動くことがあるため、次の月も同じ表で測ります。閲覧が数十件しかない段階では、応募1件の違いで率が大きく動くので、率より件数と傾向を見てください。

求人が応募までに通る4段階(表示・閲覧・応募・応募後の連絡)と、各段階で見る数字、比較相手と並べて最初に低い段階で直す1つを決める流れ
求人が応募までに通る4段階(表示・閲覧・応募・応募後の連絡)と、各段階で見る数字、比較相手と並べて最初に低い段階で直す1つを決める流れ

3. 表示の段階 — 求人が見られる場所に出ているか

表示の段階で止まっているときは、求人そのものが求職者の画面に出ていません。

ベンダーの実測データ(HRShakerを運営するShakeの分析全体〈支援先107社、求人表示6,090,817回〉のうち、DXマガジン2026年10月19日掲載の要約。ベンダーの自社データで、分析対象の業種範囲と期間の記載なし)には、6か月で表示が2,853回にとどまった求人の例があります。同じベンダーは、良否を判定する事前基準の例として「表示2万回かつ3ヶ月経過」を挙げています。現場職の求人の表示回数の水準を示す中立の調査は見つかっていないため、2万回は目安値にせず、自社の他の求人や先月との差で判断します。

表示が比較相手より低いときは、次の3点を確かめます(編集部の整理)。

  1. 掲載が終了や審査中で止まっていないか(掲載枠・掲載期間)
  2. 職種名と勤務地の書き方が、求職者が検索する言葉に合っているか
  3. 出している媒体に、狙う求職者がいるか(出し先)

出し先を増やす場合の、無料で出せる範囲と有料に切り替わる点は、末尾で案内する無料掲載の記事にまとめています。費用の数え方は、求人広告の費用 — 1応募あたり・1採用あたりを自社の数字で出す式にまとめています。

4. 閲覧の段階 — 一覧に出ても開かれていない

表示は比較相手と同程度なのにクリック数やクリック率が低いときは、一覧に出た求人が開かれていません。一覧で何が見えるかは媒体ごとに違うので、求職者と同じ画面で自社の求人を検索し、一覧に出る部分(職種名・勤務地・給与・写真など)を目で確認してください。

求人票の見直しには、公的な相談窓口もあります。ハローワーク大阪西(大阪労働局)の「求人票ブラッシュアップ相談」は、1回60分・利用無料・予約制で、案内には「これまでの求人票の作り方では求職者の目に留まりにくくなっています。」と書かれています(案内に日付の記載なし)。同様の相談があるかは最寄りのハローワークで確認してください。

最初に直す1つは、一覧に出る最初の部分に、求職者が最初に知りたい情報を入れることです(編集部の整理)。 何が最初に知りたい情報かは、次の段階の調査が手がかりになります。

5. 応募の段階 — 開かれても応募されない

クリック数やクリック率は比較相手と同程度なのに応募数や応募率が低いときは、求人は開かれていても、読んだ人が応募を決めていません。

ベンダーの実測では、表示1,000回以上の求人970件のうち約1割が、クリック率5%超でも応募ゼロでした(Shake、DXマガジン2026年10月19日掲載)。同じベンダーは、応募が来ない原因を4パターンに整理し、最多は条件が相場と比べて劣る場合としています。

求職者側の調査では、応募の手前で迷う材料が出ています。

  • 求人に応募した人への調査(アイデム、2023年5月調査、n=467、総合求人サイトの会員)で、労働条件が希望に沿っていても応募に至らない求人の特徴(複数回答)は、内容に関わる上位2項目が「仕事内容がよくわからない・イメージが湧かない」35.3%、「勤務地があいまい・よくわからない」31.7%でした。応募した人への質問で、応募しなかった人の声ではありません
  • 応募者への調査(アイデム、2026年6月調査、有効回答290のうち、パート・アルバイト希望者への設問。該当者数の記載なし)で、求人動画の内容が応募意欲に与える影響を聞いたところ、「応募意欲が高まる可能性がある」割合が最も高かったのは「入社後に最初に取り組む仕事の様子が見られる」60.8%、次いで「応募を歓迎するコメントがある」58.0%でした。動画に限った設問で母数も小さく、応募数の変化を示すものではありません
  • アルバイト就業者への調査(マイナビ『アルバイト就業者調査(2025年)』2025年2月調査、回収9,000サンプルの調査で、この設問の集計ベースは確認できていません)で、アルバイト探しの必須条件(複数回答)は、「自宅から近い」47.5%、「シフトの融通がきく」45.0%、「交通費が全額支給される」30.8%でした。アルバイト就業者の調査で、正社員や有資格者の求人にそのまま当てはまるとは限りません

この3つの調査から、自社の求人で次の点を確かめます(編集部の整理)。

  1. 仕事内容: 入社後の最初の仕事が、1〜2文で想像できるか
  2. 勤務地・通勤: 住所や最寄り駅などの範囲が分かるか。交通費の支給範囲が書かれているか
  3. シフト: 曜日・時間帯の幅と、融通がきく範囲が書かれているか
  4. 給与・休日: 同じ地域・職種の他社の求人と見比べて、どの位置にあるか

4つ目の給与・休日は書き方では変わらない部分で、変えるかどうかは採用側の判断です。条件の書き換えは労働条件の明示に関わるルールがあるため、個別の事案は労働局やハローワークの窓口で確認してください。この記事は法的助言ではありません。

最初に直す1つは、1〜3のうち、求人に書かれていない、または分かりにくい項目を1つ選ぶことです。

6. 応募後の連絡の段階 — 応募が来ているのに採用につながらない

応募数が比較相手と同程度なのに、採用につながらない、または採用までの時間が長いときは、応募後の連絡の段階を見ます。この段階は、媒体の数字に含まれないことがあるので、自分で記録します。

同じマイナビのアルバイト就業者調査(2025年)では、アルバイト先を決めた要因(複数回答)の1位が「応募後にすぐに企業から連絡がきた」42.3%、次いで「すぐに合否通知の連絡が来た」32.3%、「時給やシフトの融通などの勤務条件について詳細を教えてくれた」28.0%でした。2026年の同調査(2026年2〜3月調査、回収9,000サンプル)でも、同じ項目が39.9%で1位です。アルバイト就業者の調査で、正社員の採用に当てはまるとは限りません。

記録する列は2つです。応募日時と、応募者とのやりとりが成立した日時(返信があった、または通話がつながった時刻。自動返信と、送っただけの連絡は含めません)です。編集部の目安は、応募から24時間以内(休日をはさむ場合は翌営業日の午前中まで)に成立していることで、出典のある基準ではありません。

応募のうち、この目安を超えた件数を数えると、段階4で止まっているかの見当がつきます。 応募が0件のときは、この段階は測れません。

7. 最初に直す1つを決める — 記入例と今週やること

診断シートに数字を入れた例です。数字は説明のための仮の値で、実在の調査値ではありません。

求人(同じ媒体・同じ掲載日数) 表示回数 クリック数 応募数 クリック率 応募率
自社の求人(今月) 1,000 50 1 5% 2%
同じ媒体の他の求人(今月) 1,000 50 5 5% 10%

この例では、表示回数とクリック率は同じで、応募率だけが比較相手の5分の1です(5分の1は説明用の差で、判断の基準ではありません)。最初に低くなった段階は段階3なので、「開いたあとに読む内容」(勤務地・シフト・仕事内容など)から1つを直します。応募が1件と5件という小さな差なので、翌月も同じ表で確かめます。

今週やることは、次の4つです。

  1. 求人ごとに、4段階の数字を診断シートに入れる(取れない数字は「出ないときの代わり」で置き換える)
  2. 比較相手を決め、掲載日数をそろえる
  3. 上の段階から順に見て、最初に明らかに低い段階に印を付ける
  4. その段階の「疑うこと」から、直すものを1つだけ選ぶ

直すのは1つだけにします。 同時に複数を変えると、どの変更が効いたのか分からなくなるからです。翌月に同じ表を埋め、印を付けた段階が比較相手に近づいたかを見ます。

表示の段階が低かったときに出し先を広げる手順は、現場職の求人の出し方 — 求人サイトの外側も含む8つの接点で採用方法を棚卸しにまとめています。

8. 求人サイトを見ていない人に、別の入口を用意する

求人サイトの中の数字を直しても、求人サイトを見ていない人には求人が届きません。求人票とは別の入口として、応募の手前に、診断、お仕事体験、選考ではない短い対話の場などを置く方法を、当社のサービス紹介ページで紹介しています。

よくある質問

求人を出しても応募が来ないとき、最初に何を見ればよいですか?

表示回数・クリック数・応募数・応募後の連絡の4段階の数字を、同じ媒体の他の求人または先月と並べ、上の段階から順に、最初に明らかに低い段階を探します。

管理画面に表示回数やクリック数が出ないときはどうすればよいですか?

取れる数字で代わりを置きます。閲覧数が取れれば閲覧数で、応募数しか取れなければ応募数で比較します。

応募は月に何件あれば普通ですか?

中立の目安値は見つかっていません。同じ媒体の他の求人や先月と比べて見ます。

先月と比べるときの注意点は何ですか?

掲載日数をそろえることです。ベンダーの実測データでは、ベンダー自身の定義による応募率が暦月で最大1.6倍変動した例があります(同社の分析全体は支援先107社)。差が小さいときは、次の月も測ってから判断します。

アルバイトが集まらない場合も、同じ手順でよいですか?

同じ手順で探せます。応募の段階では、必須条件の上位だった近さ・シフトの融通・交通費の支給を、自社の求人の書き方で確かめます。

出典

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)について」2026年10月2日公表。全国・季節調整値。有効求人倍率1.18倍。 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76397.html
  2. 株式会社マイナビ「アルバイト採用活動に関する企業調査 2025年」2026年2月24日公開。直近1年以内にアルバイト採用業務に携わった20〜69歳の会社員(役員・自営業含む)1,500名、2025年12月5〜10日、各業種100名ずつのウェイトバック集計。回答者は採用担当の個人で、企業全体の回答ではない。採用の印象「厳しくなった」47.0%(過去5年で最高)。 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260224_108027/
  3. 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」。2026年4月16〜30日、有効回答10,538社(回答率45.7%)。非正社員が不足している企業28.3%、飲食店59.1%。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001341.000043465.html
  4. DXマガジン「応募ゼロには理由がある。データが明かす求人改善の盲点」2026年10月19日。株式会社Shake(HRShaker)の実測データの要約。同社の分析全体は支援先107社、求人表示6,090,817回。ベンダーの自社データで、分析対象の業種範囲・分析期間・応募率の定義の記載なし。 https://dxmagazine.jp/?p=226270
  5. 株式会社アイデムのリリース(財経新聞掲載)「2023年5月イーアイデム会員対象 仕事探しに関するアンケート調査」。2023年5月にイーアイデムから求人に応募した会員、2023年5月2日〜6月5日、有効回答467名。求人サイト運営事業者の自社調査。 https://www.zaikei.co.jp/releases/2109289/
  6. 株式会社アイデム「2026年6月イーアイデム会員対象 仕事探しに関するアンケート調査」。2026年6月にイーアイデムから求人に応募した会員、2026年6月2日〜7月5日、有効回答290。パート・アルバイト希望者への設問の該当者数は記載なし。求人サイト運営事業者の自社調査。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001698.000002663.html
  7. 株式会社マイナビ「アルバイト就業者調査(2025年)」2025年2月17日〜25日調査(2025年7月3日公開)。現在アルバイトをしている10〜70代の男女、回収数9,000サンプル(報告書p.4)。個々の設問の集計ベースは確認できていない。「アルバイト先を決めた要因」「アルバイト探しの必須条件」はいずれも複数回答。 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250703_98371/
  8. 株式会社マイナビ「アルバイト就業者調査(2026年)」2026年2月18日〜3月2日調査(2026年7月29日公開)。対象・方法は2025年版と同条件、回収数9,000サンプル(報告書p.4)。「応募後にすぐに企業から連絡がきた」39.9%。 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260729_113518/
  9. ハローワーク大阪西(大阪労働局)「【予約制】求人票ブラッシュアップ相談」。1回60分・利用無料・予約制。案内に日付の記載なし。 https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-hellowork/list/nishi/jigyou-top/jigyou-kyujin/brushup.html